第4部 申告書問題の解き方

完全例――分類資料から地方消費税まで通す

この例の番号・税率・品名は、処理順の訓練のための架空資料であり、実在貨物の分類・実行税率ではない。少額処理は第59回公式問題と同じ指示を用いる。

未整理の資料

仕入書の品名・客観的性状 数量 FOB価格
A 制御装置CU-24、定格24V 100 NO US$2,000
B 銅製接続器C-1 50 KG US$700
C 光電式センサーS-9 20 NO US$800
D スナップ式スイッチW-2 30 NO US$600
E 銅製接続器C-2(Bと同じ分類要件) 20 KG US$300
US$4,400

設問抜粋表は次のとおりとする。

分類要件 番号(通常10桁目) 統計単位 基本 暫定 WTO協定
定格50V以下の制御装置 1111110001 NO 8% 6% 4%
銅製接続器 2222220002 KG 無税 無税
光電式センサー 3333330003 NO 10% 8% 6%
スナップ式スイッチ 4444440004 NO 7% 5%

手順1 指示を固定し、分類・コード・数量単位を決める

A〜Eを客観的性状から抜粋表へ当てはめる。BとEは同一番号である。この段階で、A・C・DはNO、B・EはKGと記録する。商品名から直接答案欄へ転記しない。

手順2 外貨換算し、課税価格を配賦する

運賃・保険料440米ドルはFOB総額4,400米ドルの10%なので、各行の課税価格はFOB価格の110%である。その後、本問指定の公示相場150円を使う。

FOB 運賃等 課税価格(外貨) 課税価格(円)
A US$2,000 US$200 US$2,200 330,000円
B US$700 US$70 US$770 115,500円
C US$800 US$80 US$880 132,000円
D US$600 US$60 US$660 99,000円
E US$300 US$30 US$330 49,500円
US$4,400 US$440 US$4,840 726,000円

手順3 適用税率を決める

AとCは暫定税率が設定されているため、基本税率と暫定税率を単純比較せず、暫定税率を国内法上の基準とする。その上で、WTO協定税率の資格を満たす本問では、Aは4%、Cは6%となる。B・Eは無税、DはWTO協定5%である。

手順4 同一番号、20万円判定、少額処理を行う

BとEは先に同一番号として取りまとめ、115,500円+49,500円=165,000円、70KGとする。番号ごとの申告価格は、Aが330,000円、B+Eが165,000円、Cが132,000円、Dが99,000円である。

手順5 欄順、番号、数量を確定する

入力番号 内容 申告価格 数量・単位 税率
第1欄 1111110001 A 330,000円 100 NO 4%
第2欄 333333000X C+D 231,000円 50 NO 6%
第3欄 222222000E B+E 165,000円 70 KG 無税

申告価格合計は726,000円で、円換算後総額と一致する。

手順6 関税を計算する

関税の確定金額は27,000円

手順7 消費税・地方消費税を計算する

端数処理前の評価額 その物品の関税額(100円未満切り捨て) 消費税課税標準 消費税額7.8%
第1欄 330,000円 13,200円 343,000円 26,754円
第2欄 231,000円 13,800円 244,000円 19,032円
第3欄 165,000円 0円 165,000円 12,870円

消費税額合計58,656円から100円未満を切り捨て、消費税の確定金額は58,600円

地方消費税は各欄ごとに、消費税額の100円未満を切り捨てた額へ22/78を乗じる。

地方消費税の確定金額は16,400円。三税の合計は27,000円+58,600円+16,400円=102,000円

手順8 逆向きに検算する

  1. 仕入書5行が一度ずつ入っている。
  2. US$4,840×150円=726,000円で、申告価格合計と一致する。
  3. B・Eの同一番号取りまとめを、異なる番号の少額合算と混同していない。
  4. C・Dの代表番号・数量単位・税率が整合する。
  5. 関税、消費税、地方消費税の各確定額で、切り捨てる段階が分かれている。

この例を自力で再現できたら、『通関士試験 予想問題』の申告書問題に加え、関税・消費税・地方消費税を通算する問122へ進む。