第1部 現実支払価格と課税価格

論点1C 基準時を特定し、所定費用を現実支払価格に算入しないか

判断課題

機械代金に国内据付費が含まれる。その費用を現実支払価格に算入しない扱いにできるか。

原則

輸入申告の日以後に行われる輸入貨物の据付け、組立て、整備又は技術指導の費用、輸入港到着後の運賃等、本邦で課される関税その他の公課、一定の延払金利は、所定の条件で現実支払価格に含まれない。支払総額に含まれる場合は、額を明らかにできなければ総額が現実支払価格になる。

支払総額に含まれる費用 → 内容が所定の対象か → 基準時より後の役務・区間か → 金額を客観的に区分できるか → 3つとも満たす:[別1] / どれか欠く:総額側で検討

後で行うだけでは足りない。内容・時点・区分額の三点セット。

課税価格に算入しない事例 [別1] 課税価格に算入する事例 [価格]
輸入申告後の据付費80万円が契約書・請求書で機械代と区分されている。 機械代と据付費の総額だけが示され、据付費を客観的に区分できない。
輸入港から国内工場までの運賃が別建てで明らかである。 輸入港到着前の据付準備に名を借りた製造調整費で、輸入貨物の生産代金の一部である。

結論を分ける事実

作業時点、作業内容、金額の区分可能性。単に請求書の項目名が「service」かどうかではない。

典型的なひっかけ――誤った考え方

ミニドリル

機械の一括契約額は1,200万円。内訳書に、輸入申告後の据付費150万円が明記され、他に加算要素はすべて含まれる。課税価格はいくらか。

解答

1,050万円。輸入申告の日以後に行われる据付けの費用で、支払総額から額が明らかなため、150万円は現実支払価格に算入しない [別1]