第2部 税率の選択と税額計算
論点2C 従量税・複合税・選択税
判断課題
税率欄に「円/kg」「○%又は△円/kgのうちいずれか高い税率」等がある。どちらの算式による税額を採るか。
原則
| 税率の型 | 計算の骨格 | 覚える点 |
|---|---|---|
| 従価税 | 価格×率 | 課税標準は価格 |
| 従量税 | 課税標準数量×単位当たり税額 | 数量の単位と端数処理を確認 |
| 複合税 | 従価税額と従量税額を組み合わせる | 税率表の組合せ指示に従う |
| 選択税 | 二つの税額を計算し、高い方又は低い方を選ぶ | %と円/kg自体は比較しない |
選択税は税率を比べず、税額を比べる。
従量税では、各申告欄の課税標準数量を先に処理する。関税法基本通達13の4-2(2)の基準は次のとおりである。いずれも掲げた単位未満を切り捨てる。
| 従量税品 | 課税標準数量を保持する位 |
|---|---|
| 酒税が課される物品 | 10mL位 |
| 揮発油税が課される物品 | L位 |
| 石油ガス税が課される物品 | kg位 |
| 石油石炭税が課される物品 | L位又はkg位 |
| その他の従量税品 | 税率の円位以上の桁数に応じる。2桁なら数量の整数位、3桁なら小数第1位。一般にn桁なら小数第n−2位まで |
数量処理後、各欄の関税額は円位未満を切り捨てて合計し、関税の確定金額について100円未満を切り捨てる。従価税の課税標準額に対する「1,000円未満切り捨て」を、従量税の数量へ機械的に適用しない。
| 正しい判断 | 誤った判断 |
|---|---|
20円/kg は所定の課税標準数量へ乗じる。 |
CIF価格へ20%を乗じる。 |
| 税率表に「15%又は100円/kgのうちいずれか高い税率」とあっても、両算式の税額を計算して比較する。 | 単位の異なる15%と100円/kg自体を大小比較する。 |
結論を分ける事実
税率の表記、課税標準の単位、比較・合算の指示。
典型的なひっかけ――誤った考え方
- 選択税で、単位の異なる「15%」と「100円/kg」を直接比較できるという思い込み。
- 従価税の「課税標準額の1,000円未満切り捨て」を、従量税の課税標準数量にも機械的に適用する誤り。
ミニドリル
課税価格200万円、課税標準数量1,000kg。税率は「5%又は120円/kgのうちいずれか高い税率」。端数は生じない。関税額はいくらか。
解答
従価税10万円、従量税12万円。高い方の12万円。
従量税の端数ドリル
「その他の従量税品」一欄の数量が120.75kg、税率が123円/kgである。他欄はない。課税標準数量と関税の確定金額を求めよ。
解答:税率の円位以上が3桁なので、数量は小数第1位までとし120.7kg。120.7kg×123円=14,846.1円から円位未満を切り捨て14,846円。税目の確定金額の100円未満を切り捨て、14,800円。