第2部 税率の選択と税額計算
論点2D 関税・消費税・地方消費税の計算順序
判断課題
輸入貨物に関税と消費税等が課されるとき、同じ課税価格へ各税率を掛ければよいか。
原則
標準税率で、他の内国消費税がない基本例では、次の順で進む。
関税評価額
├→ 関税を計算
↓
関税評価額+その物品の関税額等
├→ 消費税を計算
↓
各欄の消費税額(100円未満切捨て)
└→ × 22/78 → 地方消費税
10%を一度に掛けない。関税 → 消費税 → 地方消費税の階段を下りる。
| 税目 | 各欄で作る課税標準 | 税額の確定まで |
|---|---|---|
| 関税 | 関税評価額の1,000円未満を切り捨てる。 | 各欄で税率を乗じ、円位のまま全欄を合計して、100円未満を切り捨てる。 |
| 消費税 | 端数処理前の関税評価額に、その物品の関税額(100円未満切り捨て)等を加え、1,000円未満を切り捨てる。 | 7.8%を乗じ、全欄を合計して、100円未満を切り捨てる。 |
| 地方消費税 | 各欄の消費税額の100円未満を切り捨てる。 | 22/78を乗じる都度1円未満を切り捨て、全欄を合計して、100円未満を切り捨てる。 |
軽減税率対象、酒税等の内国消費税がある貨物、複数欄では計算関係が変わるため、設問条件を優先する。
典型的なひっかけ――誤った考え方
「輸入消費税等は合計10%を一度掛ければよい」という思い込みにより、途中の端数処理を省略する誤り。最終額が近くても、試験の計算式では誤りになる。
ミニドリル
課税価格98,765円、関税率7.2%、標準税率、他の内国消費税なし。関税、消費税及び地方消費税を最後まで求めよ。
解答
| 税目 | 課税標準・算式 | 確定額 |
|---|---|---|
| 関税 | 98,000円×7.2%=7,056円 | 7,000円 |
| 消費税 | (98,765円+7,000円)の1,000円未満を切り捨てた105,000円×7.8%=8,190円 | 8,100円 |
| 地方消費税 | 8,190円の100円未満を切り捨てた8,100円×22/78=2,284円 | 2,200円 |
三税は同じ課税標準ではない。前の税額が、次の税の計算へ接続する。