第60回 通関実務 第7問 解答
出典: 第60回(2026年)通関実務 第7問(配点2点)税関 通関士試験
正解
1、4、5
解説
解説は現在、無料で公開しています。条文は法令の条文から、通達は基本通達や告示から、設問は設問に与えられた表や別冊から判定できることを示します。
結論
不備のある締約国原産地証明書は関税法基本通達68-5-12が、原産品申告書は同68-5-12の3が扱う。肢1・4・5はその文言どおりである。肢3は、令61条5項が定める有効期間を取り違えている。
根拠
令61条5項は、締約国原産地証明書及び締約国原産品申告書について、輸入申告の日において「その発給又は作成の日から一年以上を経過したものであつてはならない」とし、災害その他やむを得ない理由による場合を除く。
関税法基本通達68-5-12と68-5-12の3は、いずれも不備を項目ごとに分ける。(2)の真正性に関する項目は軽微な誤りとできない。(3)の同一性に関する項目と(4)の原産性に関する項目は、輸入者が他の資料で原産品であることを明らかにできれば有効とする。(6)は、文書による原産地の事前教示を取得し、申告貨物との同一性が確認できる場合を、この「明らかにできる場合」として扱う。
各肢
- ○ 通達 関税法基本通達68-5-12は、不備がある場合であっても、原産地証明書の「真正性及び記載内容の正確性に影響を及ぼさないと判断できるもの」は軽微な誤りとして、「EPA税率を適用して差し支えない」とする。
- ✕ 通達 関税法基本通達68-5-12(3)は、仕入書番号等の同一性に関する項目の不備について、取引関係書類で同一性が確認できる場合のほか、「輸入者が原産地証明書以外の資料に基づいて原産品であることを明らかにできる場合」も、原則として軽微な誤りとして有効と扱う。
- ✕ 条文 令61条5項が定める期間は、作成の日から1年である。6月ではない。経過した場合も、真正性に関する項目の不備として扱うのではなく、同項により提出書類としての要件を欠くことになる。
- ○ 通達 関税法基本通達68-5-12の3(2)は、作成者、作成年月日等の真正性に関する項目の不備について、「真正性に直結するので軽微な誤りとすることはできず、ごく些細な事項に限られた場合以外は、原産品申告書は無効として取り扱う」とする。
- ○ 通達 関税法基本通達68-5-12の3(4)ただし書は、原産性に関する項目の不備でも、輸入者がその他の書類に基づいて原産品であることを明らかにできる場合は有効とする。同(6)は、文書による原産地の事前教示を取得し、申告貨物が当該事前教示の貨物と同一であることが確認できる場合を、これに当たるものとして扱う。