第0部 本書の設計

課税価格判断マップ

原則的な課税価格決定方法(以下「取引価格方式」)を、次の順序で検討する。

入口で二問:売買による輸入か。取引価格方式を使えるか。

  1. 輸入取引と使用可否:まず売買による輸入かを確認する。買手が本邦に住所・本店等を有しない者である取引は、輸入取引に当たらない。次に、処分制限、条件、売手帰属収益、特殊関係の価格影響等により取引価格方式を使えない事情がないかを確認する。
  2. 現実支払価格:仕入書記載額だけでなく、売手のための別払・代払・相殺を含め、買手が支払う総額を確定する。
  3. 未算入の法定加算要素:運賃・保険料等、手数料、容器包装、無償提供、ロイヤルティ等、売手帰属収益のうち、現実支払価格に含まれていない額を加算する。
  4. 算入しないもの:C1は時点・内容・区分可能性を、C2は法定加算要素又は間接支払に該当しないことを確認する。
  5. 金額の立証:客観的で数値化された資料を使う。一括費用は、数量・価格・重量・使用実績等、費用発生との関係で合理的な基準により配賦する。
  6. 代替的方法:加算額を合理的に求められない場合を含め、取引価格方式を使えないなら、法定順序で他の方法へ移る。

基本配賦カード:対象総額×今回輸入分÷全対象分。数式が作れても、分母・分子と配賦基準を契約書、生産計画、運賃明細等から再現できなければならない。論点1Hではこの基礎を使い、論点1Oで立証不能の効果と複雑な配賦を扱う。