第5部 分類・EPA・通関手続(実務知識)
論点5D EPA・締約国原産地証明書等の手続
過去問実績: 第54〜59回で毎回1問程度。暫定法12条の4(締約国原産品であることの確認)は第58・59回連続出題。主な根拠: 関税暫定措置法12条の4、関税法68条、関税法施行令61条。
何が問われるか
EPA税率の適用を受けるための証明手続と、税関長による確認・便益否認の仕組みが問われる。締約国原産地証明書等は原則として輸入申告の際に提出するが、課税価格の総額が20万円以下の貨物と、貨物の種類・商標等または仕入書その他の書類によりその原産地が明らかな貨物については提出を要しない(関税法施行令61条)。証明の方式は協定により異なり、発給機関による第三者証明のほか、自己申告制度(日EU・TPP11等)、RCEPのように第三者証明・認定輸出者・自己申告を併用するものがある。
頻出のひっかけ
- 提出省略の基準は「課税価格の総額が20万円以下」。10万円や「関税額20万円」とすり替えられる。
- 確認(暫定法12条の4)の方法は、輸入者への資料提供要求のほか、相手国の輸出者・生産者・権限ある当局への質問・資料要求、同意を得た実地調査等まで及ぶ。「輸入者に対してしかできない」は誤り。
- 便益の否認(同条6項)は、定めた期間内に回答・資料提供がないとき、提供された資料が十分でないとき、調査を拒んだときにもできる。虚偽が積極的に立証された場合に限られない。
- 実地調査(同条1項3号)には輸出者・生産者の同意が必要で、書面による事前通知が原則である。
最低限おさえる型
証明書は輸入申告の際に提出(20万円以下は不要)→疑義があれば税関長が確認(資料要求・質問・同意を得た実地調査)→無回答・資料不十分・調査拒否なら便益否認。