第60回(2026年10月4日実施)解答速報
第3科目 通関実務 解答・解説一覧
全16問の正解と解説を順に並べています。問題文は各問の「問題文を表示」で開けます。自己採点は早見表で行えます。
解説は現在、無料で公開しています。条文は法令の条文から、通達は基本通達や告示から、設問は設問に与えられた表や別冊から判定できることを示します。
第1問 選択式① 配点5点
正解
| (a) | ③ 6102.20-0005 |
|---|---|
| (b) | ⑤ 6105.20-0006 |
| (c) | ⑥ 6111.20-2005 |
| (d) | ⑭ 6216.00-5003 |
| (e) | ⑬ 6204.69-000X |
解説
結論
申告価格はCIF価格から海上運賃6%と保険料4%を除いた90%を、前々週(9月13日〜19日)の160円で換算した額である。所属の決め手は、男女の別が判別できない衣類を女子用とする第61類の注9と、乳児用の物品を第61.11項に優先させる同類の注6(b)の二つである。
根拠
【申告価格】関税法第67条は輸出しようとする貨物の「品名並びに数量及び価格」の申告を求め、関税法施行令第59条の2第2項がその価格を「当該貨物の本邦の輸出港における本船甲板渡し価格」と定める。本船甲板渡し(FOB)価格には、輸出港に着くまでの国内運賃(記8イ・3%)と船積費用(記8ロ・5%)は含まれ、積込み後の海上運賃(記8ハ・6%)と保険料(記8ニ・4%)は含まれない。したがってCIF価格から6% + 4% = 10%を差し引いた90%が申告価格となる。
【換算相場】同条第4項が外国通貨の換算を「輸入貨物につき課税価格を計算する場合の例による」とし、関税定率法第4条の7第2項の委任を受けた関税定率法施行規則第1条が「同条第一項に規定する日の属する週の前々週における実勢外国為替相場の当該週間の平均値…に基づき税関長が公示する相場」とする。申告日の令和8年10月3日(土)を含む週は9月27日〜10月3日、前週は9月20日〜26日、前々週は9月13日〜19日で160円である。164円(申告日の属する週)や162円(前週)ではない。
【所属】
- ユニセックスのオーバーコート(メリヤス編み・綿) — 記10により、タグの印字からも裁断からも男女の別が判別できない。第61類の注9後段は「男子用の衣類であるか女子用の衣類であるかを判別することができないものは、女子用の衣類が属する項に属する」とするから、第61.01項(男子用)ではなく第61.02項に入り、綿製で6102.20。
- 乳児用ソックス(メリヤス編み・綿) — 第61.15項の靴下類にも、第61.11項の乳児用の衣類附属品にも属するとみられる。第61類の注6(b)が「第61.11項及びこの類の他の項に同時に属するとみられる物品は、第61.11項に属する」とするので第61.11項。綿製の6111.20のうち、細分200「パンティストッキング、タイツ、ストッキング、ソックスその他の靴下類」に当たる。記9の単糸83デシテックスは、67デシテックス未満を要件とする6115.21・6115.30を連想させる材料だが、第61.11項に決まる以上は効かない。
- 男子用ポロシャツ(メリヤス編み・ポリエステル75%・綿25%) — 第61.05項。第11部の号注2(A)により二以上の紡織用繊維から成る物品は最大の重量を占める繊維のみから成るものとみなすので、ポリエステル(合成繊維=人造繊維)製の6105.20。綿製の6105.10にある「ポロシャツ」の細分100には入らない。
- 織物製手袋(綿) — メリヤス編みではないので第61.16項ではなく、第62類の第62.16項(6216.00-500)。
- 織物製女子用ショーツ(ビスコースレーヨン) — 第62.04項の「ズボン、胸当てズボン、半ズボン及びショーツ」。第54類の注1によりビスコースレーヨンは(b)の再生繊維(半合成繊維)であって「合成繊維」は(a)に限られるから、6204.63(合成繊維製)ではなく6204.69(その他の紡織用繊維製)。
- 毛布(メリヤス編み・羊毛) — 第63.01項の羊毛製の毛布、6301.20。
計算
- 判断 申告価格はFOB価格であり、CIF価格からハ(6%)とニ(4%)を除いた90%。換算相場は前々週(9月13日〜19日)の160円。1ドル当たり 160 × 0.9 = 144 円となる。
- 算術 オーバーコート 5,250 × 0.9 × 160 = 756000
- 算術 ポロシャツ 3,250 × 0.9 × 160 = 468000
- 算術 乳児用ソックス 3,000 × 0.9 × 160 = 432000
- 算術 手袋 2,700 × 0.9 × 160 = 388800
- 算術 ショーツ 1,375 × 0.9 × 160 = 198000
- 算術 毛布 1,050 × 0.9 × 160 = 151200
- 判断 統計品目番号が同一の品目は無い。20万円以下はショーツ(198,000円)と毛布(151,200円)の二つで、記2により一欄にまとめる。
- 算術 198,000 + 151,200 = 349200
- 判断 記3により、まとめる前の申告価格が大きいショーツの6204.69を採り、10桁目をXとする。
- 判断 記6により申告価格の大きい順に並べる。756,000 / 468,000 / 432,000 / 388,800 / 349,200 の順。
| 品目 | CIF(US$) | 申告価格(円) | 統計品目番号 |
|---|---|---|---|
| オーバーコート | 5,250 | 756,000 | 6102.20-0005 |
| ポロシャツ | 3,250 | 468,000 | 6105.20-0006 |
| 乳児用ソックス | 3,000 | 432,000 | 6111.20-2005 |
| 手袋 | 2,700 | 388,800 | 6216.00-5003 |
| ショーツ | 1,375 | 198,000 | 6204.69(一括) |
| 毛布 | 1,050 | 151,200 | 6301.20(一括) |
各枝
- (a)= 3 条文 ユニセックスのオーバーコートは記10により男女の別が判別できないので、第61類の注9後段により女子用の第61.02項に属する。綿製で6102.20-0005。男子用の6101.20-0000(選択肢2)ではない。申告価格756,000円が最大で第1欄。
- (b)= 5 条文 男子用ポロシャツは第61.05項。第11部の号注2(A)により最大重量のポリエステルのみから成るものとみなし、人造繊維製の6105.20-0006。綿製の号に置かれたポロシャツの細分6105.10-1004(選択肢4)は、綿が25%にすぎないので当たらない。申告価格468,000円。
- (c)= 6 条文 乳児用ソックスは第61類の注6(b)により第61.15項ではなく第61.11項に属する。綿製の6111.20のうち、別冊の細分200「パンティストッキング、タイツ、ストッキング、ソックスその他の靴下類」をとり6111.20-2005。6115.95-0002(選択肢7)は注6(b)で外れる。申告価格432,000円。
- (d)= 14 条文 織物製の手袋は、第61類の注1(メリヤス編物又はクロセ編物を製品にしたものに限る)により第61.16項から外れ、第62類の第62.16項に属する。6216.00-5003。メリヤス編みの6116.92-0003(選択肢8)ではない。申告価格388,800円。
- (e)= 13 条文 ショーツ198,000円と毛布151,200円は20万円以下で、記2により一欄にまとめる(合計349,200円)。記3によりまとめる前の申告価格が大きいショーツの番号を採る。ビスコースレーヨンは第54類の注1(b)の再生繊維で「合成繊維」ではないから6204.63ではなく6204.69であり、10桁目をXとして6204.69-000X。6204.63-000X(選択肢11)でも、毛布単独のE(選択肢15)でもない。
第2問 選択式① 配点15点
正解
| (a) | ⑨ 2101.11-1902 |
|---|---|
| (b) | ③ 0813.10-0002 |
| (c) | ⑪ 2101.20-1104 |
| (d) | ⑥ 1106.30-200X |
| (e) | ⑮ 2202.10-2000 |
| (f) | 672,000 |
| (g) | 328,000 |
| (h) | 288,000 |
| (i) | 269,600 |
| (j) | 240,000 |
解説
結論
換算相場は前々週(9月13日〜19日)の160円。加算するのはインスタントコーヒーの技術者滞在費1,200ドルと、乾燥あんずの包装資材費600ドル及びその運賃25ドルで、レモネードの広告宣伝費800ドルは加算しない。所属は、ココナッツパウダーが第8類から外れて第11.06項に入ることが一括欄の番号を決める。
根拠
【換算相場】関税定率法第4条の7第1項が輸入申告の日の外国為替相場によるとし、同条第2項の委任を受けた関税定率法施行規則第1条が、その日の属する週の前々週の週間平均値に基づく公示相場とする。申告日の令和8年10月3日(土)の週は9月27日〜10月3日、前々週は9月13日〜19日で160円。
【加算の可否】
- 記9 レモネードの広告宣伝費800ドル — 加算しない。関税定率法基本通達4-2(4)が「買手が自己のために行う活動のうち法第4条第1項各号に規定する加算の対象となる活動以外の活動に係る支払(例えば、買手のための広告宣伝、販売促進、アフターサービス等に係る支払)は、売手の利益になると認められる活動に係るものであっても、売手に対する間接的な支払に該当しない」とする。本邦の広告会社に本邦での広告のために払うもので、これに当たる。
- 記10 インスタントコーヒーの技術者滞在費1,200ドル — 加算する。関税定率法基本通達4-2の3(3)は、製造過程で買手が行う検査の費用は算入しないとしつつ、「ただし、検査と合わせて製造作業に従事している場合は、当該業務を行う者に係る費用は売手のために行われた間接支払に該当する」とし、その費用に「(ロ)滞在費」を挙げる。記10の技術者は品質検査に加えて製造作業にも従事しているから、ただし書に当たり、現実支払価格(関税定率法第4条第1項)に含まれる。
- 記11 乾燥あんずの包装資材600ドルと運賃25ドル — 加算する。関税定率法基本通達4-11は、包装が輸入貨物の一部を構成し、その費用が買手により無償で提供された物品に係るものである場合は関税定率法第4条第1項第3号の費用に当たるとする。同号イの物品に要する費用は、関税定率法施行令第1条の5第2項により、取得に要する費用に「当該物品を輸入貨物の生産及び輸入取引に関連して提供するために要した運賃、保険料その他の費用であつて買手により負担されるもの」を加算した額である。600 + 25 = 625ドル。
- 記12により特殊関係は無く、取引価格によることに支障はない。
【所属】
- インスタントコーヒー(カフェイン除去・しょ糖10%) — 関税率表解説(別冊)が、第09.01項からコーヒーのエキス、エッセンス及び濃縮物(インスタントコーヒー)を除いて第21.01項に送り、第21.01項の解説(1)がカフェインを除去してあるかないかを問わないとする。2101.11のうち「1 砂糖を加えたもの」に当たり、しょ糖が全重量の50%未満なので細分190、2101.11-1902。
- 乾燥あんず(丸のまま・無加糖) — 記13により糖類コーティングが無く、砂糖により調製した第20.06項ではない。生鮮の第08.09項でもなく、乾燥果実の0813.10。
- インスタントティー(無加糖) — 茶のエキスとして第21.01項。2101.20の「1 茶又はマテのエキス、エッセンス及び濃縮物並びにこれらをもととした調製品」の「(1)インスタントティー」で2101.20-1104。記14(ミルクの組成分なし)は「2 茶又はマテをもととした調製品」の細分を退けるための材料で、エキスである以上は細分110に決まる。
- ココナッツパウダー(無加糖) — 関税率表解説(別冊)の第8類総説が、この類に含まない物品として「(i)果実の粉、ミール及び粉末(11.06)」を挙げる。したがって0801.11の乾燥したココやしの実ではなく、1106.30「第8類の物品のもの」のうちバナナ以外の「その他のもの」で1106.30-200(協定税率15%)。
- ルイボス(ティーバッグ入り) — 記15によりアスパラトゥス属の植物で、茶属の植物ではない。関税率表解説(別冊)の第09.02項が、茶属の植物から得られたものではないハーブ「茶」を同項から除き12.11項等に分類されるとし、実行関税率表の1211.90に「4 ルイボス」(細分500、協定税率3%)がある。
- レモネード(炭酸入り・レモン香味・無加糖) — 香味料を加えた水であり、第22.01項ではなく第22.02項(解説(A)(2)がレモネードを挙げる)。2202.10のうち砂糖を加えていないので「2 その他のもの」、2202.10-2000。
【税率の比較(一括欄の番号)】記16によりRCEP税率は使わない。中華人民共和国は、関税暫定措置法施行令第25条第3項第1号により平成31年4月1日に特恵受益国等でなくなった(同条第9項の官報告示。税関「特恵卒業(除外)国・地域一覧」)ので、特恵税率も使えず、比較に使うのは協定(WTO)税率である。仮に特恵が使えるとすると両品目が無税となって別欄に分かれ、ココナッツパウダー単独の1106.30-200Eは選択肢に無いから、選択肢の側からもWTO税率での比較が前提だと分かる。1106.30-200は15%、1211.90-500は3%で、いずれも有税である。
計算
- 判断 換算相場は関税定率法施行規則第1条により前々週(9月13日〜19日)の160円。
- 算術 インスタントコーヒー 3,000 + 1,200 = 4200 ドル → 4,200 × 160 = 672000
- 算術 乾燥あんず 1,425 + 600 + 25 = 2050 ドル → 2,050 × 160 = 328000
- 算術 インスタントティー 1,800 × 160 = 288000
- 算術 レモネード 1,500 × 160 = 240000(広告宣伝費800ドルは加算しない)
- 算術 ココナッツパウダー 1,235 × 160 = 197600
- 算術 ルイボス 450 × 160 = 72000
- 判断 品目番号が同一の品目は無い。20万円以下はココナッツパウダー(197,600円)とルイボス(72,000円)で、いずれも有税だから記2により一欄にまとめる。
- 算術 197,600 + 72,000 = 269600
- 判断 記3(1)により関税率が最も高いもの、すなわち協定税率15%の1106.30-200を採り、10桁目をXとする。
- 判断 記6により申告価格の大きい順に並べる。672,000 / 328,000 / 288,000 / 269,600 / 240,000 の順。
| 品目 | 仕入書(US$) | 加算(US$) | 課税価格(円) | 品目番号 |
|---|---|---|---|---|
| インスタントコーヒー | 3,000 | 1,200 | 672,000 | 2101.11-1902 |
| 乾燥あんず | 1,425 | 625 | 328,000 | 0813.10-0002 |
| インスタントティー | 1,800 | 0 | 288,000 | 2101.20-1104 |
| ココナッツパウダー | 1,235 | 0 | 197,600 | 1106.30-200(一括、15%) |
| ルイボス | 450 | 0 | 72,000 | 1211.90-500(一括、3%) |
| レモネード | 1,500 | 0 | 240,000 | 2202.10-2000 |
各枝
- (a)= 9 設問 インスタントコーヒーは関税率表解説(別冊)により第09.01項から除かれ第21.01項に属し、カフェイン除去の有無を問わない。しょ糖10%を含むので2101.11の「1 砂糖を加えたもの」、しょ糖50%未満の細分190で2101.11-1902。「2 その他のもの」の2101.11-2101(選択肢10)ではない。課税価格672,000円が最大で第1欄。
- (b)= 3 設問 乾燥あんずは記13によりコーティングが無く、第20.06項(選択肢8)ではない。生鮮の0809.10(選択肢2)でもなく、乾燥果実の0813.10-0002。課税価格328,000円。
- (c)= 11 設問 インスタントティーは茶のエキスとして2101.20の「1」に入り、別冊の細分110「(1)インスタントティー」で2101.20-1104。茶をもととした調製品の2101.20-2471(選択肢12)ではない。課税価格288,000円。
- (d)= 6 設問 ココナッツパウダー197,600円とルイボス72,000円は20万円以下の有税品目で、記2により一欄にまとめる(合計269,600円)。ココナッツパウダーは別冊の第8類総説(i)により第11.06項に送られ1106.30-200(15%)、ルイボスは1211.90-500(3%)。記3(1)により税率の高い前者を採り、10桁目をXとして1106.30-200X。0801.11-000X(選択肢1)はココナッツパウダーを第8類に置いた誤り、1211.90-500E(選択肢7)はルイボスを単独欄とした誤り。
- (e)= 15 設問 レモネードは香味料を加えた炭酸水で第22.02項に属し、砂糖を加えていないので2202.10の「2 その他のもの」、2202.10-2000。加糖の2202.10-1005(選択肢14)や第22.01項の2201.10-0005(選択肢13)ではない。課税価格240,000円は一括欄の269,600円より小さいので第5欄。
- (f)= 0672000 通達 インスタントコーヒー。仕入書価格3,000ドルに、記10の技術者滞在費1,200ドルを加える。関税定率法基本通達4-2の3(3)ただし書により、品質検査に加えて製造作業に従事する者の滞在費は売手のための間接支払に当たる。4,200 × 160 = 672,000円。
- (g)= 0328000 条文 乾燥あんず。買手が無償提供した包装資材は関税定率法第4条第1項第3号の費用(関税定率法基本通達4-11)であり、関税定率法施行令第1条の5第2項により提供に要した運賃も加える。1,425 + 600 + 25 = 2,050ドル、× 160 = 328,000円。
- (h)= 0288000 設問 インスタントティーには記9〜11の費用が掛からない。1,800 × 160 = 288,000円。
- (i)= 0269600 設問 一括欄。ココナッツパウダー197,600円とルイボス72,000円の合計269,600円。いずれにも加算すべき費用は無い。
- (j)= 0240000 通達 レモネード。記9の広告宣伝費800ドルは、関税定率法基本通達4-2(4)により買手が自己のために行う広告宣伝に係る支払で、売手への間接支払に当たらないので加算しない。1,500 × 160 = 240,000円。
第3問 選択式② 配点2点
正解
3、4
解説
結論
肢3は法7条の14第1項の文言どおりであり、肢4は関税法基本通達6-1(1)のとおりである。肢1は通知の方式を、肢2は補完的納税義務の要件を、肢5は延滞税と過少申告加算税の扱いを取り違えている。
根拠
法7条の17は、引取りの承認を受けた貨物の税額等の通知を「書面により」行うと定める。口頭ではない。
法13条の3が通関業者に連帯納付義務を負わせるのは、輸入者とされた者の「住所及び居所が明らかでなく、又はその者が当該貨物の輸入者でないことを申し立てた場合」で、かつ通関業者が委託者を明らかにできなかったときに限られる。輸入者の納税能力は要件に入っていない。
法7条の14第1項は、2号で「納付すべき税額がないこととされた場合において、その納付すべき税額があるとき」を、1号で先の「更正」により納付すべき税額に不足額があるときを掲げる。いずれも当該申告又は更正について「更正があるまでは」修正申告ができる。
各肢
- ✕ 条文 法7条の17は、税額及びその税額を納付すべき旨その他の事項を「書面により」当該引取りの承認を受けた者に通知すると定める。口頭とした点が誤りである。
- ✕ 条文 法13条の3の連帯納付義務は、輸入者の住所及び居所が明らかでないこと又は輸入者でない旨の申立てがあることを前提とし、さらに通関業者が委託者を明らかにできなかった場合に限られる。住所及び居所が明らかで、納税能力がないだけでは通関業者は義務を負わない。
- ○ 条文 法7条の14第1項1号は、先の更正により納付すべき税額に不足額があるときを掲げ、その更正について更正(再更正)があるまでは修正申告ができると定める。先の申告が同項2号の場面であっても、更正を受けた後は1号により当該更正を修正することになる。
- ○ 通達 関税法基本通達6-1(1)は、「貨物を輸入する者」を、輸入取引により輸入される貨物については「原則として仕入書(又は船荷証券)に記載されている荷受人」とし、輸入の許可前に保税地域等において転売されたような場合には「その転得者をいう」とする。
- ✕ 条文 法12条1項は、法定納期限までに関税を完納しない場合に、未納の関税額に対して延滞税を課す。修正申告が調査による更正を予知してされたものでないことで変わるのは、法12条の2第1項・5項の過少申告加算税の割合や適用であって、延滞税ではない。法12条6項から8項までの免除事由にもこの場合は掲げられていない。
第4問 選択式② 配点2点
正解
3、5
解説
結論
事前照会の取扱いは、法7条3項を受けた関税法基本通達7-17から7-18-3までが定める。肢3は7-18-1と7-18-2、肢5は7-17の文言どおりである。
根拠
関税法基本通達7-17は、教示を原則として文書による照会と文書による回答で行うとし、「これによらず、口頭により照会があった場合には、口頭で回答することとする」と定める。同通達(1)(2)は、口頭又は電子メールによる回答について、輸入申告の際に尊重される取扱いが行われるものではないこと、意見の申出を行うことができないことを明記する。
文書回答でも、内国消費税等の適用区分及び税率並びに他法令の適用の有無は尊重の対象から除かれる(7-17(1)の括弧書)。7-18-1も、これらは「税関限りの意見に基づく単なる情報にすぎない」と説明させる。
各肢
- ✕ 通達 関税法基本通達7-17(1)は、文書による回答に尊重される取扱いが行われるのに対し、「口頭又は電子メールによる回答については、このような取扱いが行われるものではない」とする。電子メールの回答を同様に取り扱うとした点が誤りである。
- ✕ 通達 関税法基本通達7-17(2)は、文書による回答には意見の申出が可能であるが、「口頭又は電子メールによる回答は、意見の申出を行うことができない」とする。7-18-3(4)も、電子メール回答の際に7-18-2(3)ニ(ハ)の注意事項(意見の申出を行うことはできない旨)を必ず連絡させる。
- ○ 通達 関税法基本通達7-18-1(3)ロ(イ)(注3)は、製法、性状、成分割合、構造、機能、用途、包装等の事項を照会書に「詳細に記載させる」とする。7-18-2(3)イ(注2)は、口頭照会でこれらの事項を「詳細に聴取する」とする。
- ✕ 通達 関税法基本通達7-18-1は、文書回答の場合も、内国消費税等の適用区分及び税率並びに他法令の適用の有無に係るものは「税関限りの意見に基づく単なる情報にすぎない」ので、正式回答を要する場合には主管官庁に問い合わせる必要がある旨を説明させる。文書回答なら正式回答になるわけではない。
- ○ 通達 関税法基本通達7-17は、法7条3項の教示を原則として文書による照会・回答で行うとしたうえで、「これによらず、口頭により照会があった場合には、口頭で回答することとする」と定める。
第5問 選択式② 配点2点
正解
1、2、3
解説
結論
遊戯用カードは第95.04項、奇術用具は第95.05項、釣りざおは第95.07項に属する。乗馬用むちとスポーツ用ボートは、第95類注1が他の類へ送り出している。
根拠
第95類注1は、この類に含まない物品として、(h)「つえ、むちその他これらに類する製品(第66.02項参照)」と、(q)「カヌー、スキフその他これらに類するスポーツ用ボート(第89類参照)」を掲げる。
一方、第95.04項は「テーブルゲーム用又は室内遊戯用の物品」を、第95.05項は「祝祭用品、カーニバル用品その他の娯楽用品(奇術用具を含む。)」を、第95.07項は「釣りざお、釣針その他の魚釣用具」を掲げる。構成材料による除外は注1に置かれていない。
各肢
- ○ 条文 第95.04項は室内遊戯用の物品を掲げ、その号に第9504.40号「遊戯用カード」がある。紙製であっても第95類注1の除外には当たらない。
- ○ 条文 第95.05項は、括弧書で「奇術用具を含む。」と明記する。プラスチック製であっても注1(k)は卑金属製のはん用性の部分品とこれに類するプラスチック製品を除くだけで、奇術用具は除かれない。
- ○ 条文 第95.07項は釣りざおを掲げる。ガラス繊維を合成樹脂で凝結して作ったものであっても、第95類注1に除外の定めは無く、同項に属する。
- ✕ 条文 第95類注1(h)は、「つえ、むちその他これらに類する製品(第66.02項参照)」をこの類から除く。乗馬用むちは革製であっても第66.02項に属する。
- ✕ 条文 第95類注1(q)は、「カヌー、スキフその他これらに類するスポーツ用ボート(第89類参照)」をこの類から除く。合成樹脂製のスポーツ用ボートは第89類に属する。
第6問 選択式② 配点2点
正解
1、5
解説
結論
A国で使用した非原産材料は、B国で染色された第52.08項の綿織物である。類の変更だけを求める規則1と、織物からの製造を認める規則5は満たす。規則2から4は、C国で行われた製織や第52類の材料に制限を置くので満たさない。
根拠
綿織物はC国(非締約国)で製織されており、原産材料ではない。B国の染色は第52.08項のまま所属を変えず、B国で原産品となる根拠も設問に無い。累積の規定は「締約国の原産品又は原産材料」を他の締約国のものとみなすだけなので、この綿織物には働かない。
したがってA国の生産は、非原産の第52.08項の綿織物を裁断・縫製して第62.05項のシャツにする工程として判定する。
各肢
- ○ 設問 「他の類からの製造」は、非原産材料が産品と異なる類に属することを求める。綿織物は第52類、シャツは第62類であり、類の変更がある。
- ✕ 設問 この規則は、類の変更から第52.04項から第52.12項までの材料からの変更を除く。非原産材料である綿織物は第52.08項に属し、除外された範囲に入る。裁断と縫製をA国で行うという条件は満たすが、変更の要件を満たさない。
- ✕ 設問 この規則は、第52.08項から第52.12項までの非原産材料を使用する場合、それぞれが締約国において完全に製織されることを求める。綿織物は非締約国のC国で製織されているので満たさない。
- ✕ 設問 「製織と製品にすること(布の裁断を含む。)との組合せ」は、製織と製品化の双方を締約国で行うことを求める。製織はC国で行われており、A国が行ったのは裁断と縫製だけである。
- ○ 設問 「紡織用繊維の織物類又は編物からの製造」は、織物類又は編物の段階から製造を行えば足りる。A国は綿織物を裁断し縫製しているので、織物からの製造に当たる。織物を誰がどこで作ったかは、この規則の文言に関係しない。
第7問 選択式② 配点2点
正解
1、4、5
解説
結論
不備のある締約国原産地証明書は関税法基本通達68-5-12が、原産品申告書は同68-5-12の3が扱う。肢1・4・5はその文言どおりである。肢3は、令61条5項が定める有効期間を取り違えている。
根拠
令61条5項は、締約国原産地証明書及び締約国原産品申告書について、輸入申告の日において「その発給又は作成の日から一年以上を経過したものであつてはならない」とし、災害その他やむを得ない理由による場合を除く。
関税法基本通達68-5-12と68-5-12の3は、いずれも不備を項目ごとに分ける。(2)の真正性に関する項目は軽微な誤りとできない。(3)の同一性に関する項目と(4)の原産性に関する項目は、輸入者が他の資料で原産品であることを明らかにできれば有効とする。(6)は、文書による原産地の事前教示を取得し、申告貨物との同一性が確認できる場合を、この「明らかにできる場合」として扱う。
各肢
- ○ 通達 関税法基本通達68-5-12は、不備がある場合であっても、原産地証明書の「真正性及び記載内容の正確性に影響を及ぼさないと判断できるもの」は軽微な誤りとして、「EPA税率を適用して差し支えない」とする。
- ✕ 通達 関税法基本通達68-5-12(3)は、仕入書番号等の同一性に関する項目の不備について、取引関係書類で同一性が確認できる場合のほか、「輸入者が原産地証明書以外の資料に基づいて原産品であることを明らかにできる場合」も、原則として軽微な誤りとして有効と扱う。
- ✕ 条文 令61条5項が定める期間は、作成の日から1年である。6月ではない。経過した場合も、真正性に関する項目の不備として扱うのではなく、同項により提出書類としての要件を欠くことになる。
- ○ 通達 関税法基本通達68-5-12の3(2)は、作成者、作成年月日等の真正性に関する項目の不備について、「真正性に直結するので軽微な誤りとすることはできず、ごく些細な事項に限られた場合以外は、原産品申告書は無効として取り扱う」とする。
- ○ 通達 関税法基本通達68-5-12の3(4)ただし書は、原産性に関する項目の不備でも、輸入者がその他の書類に基づいて原産品であることを明らかにできる場合は有効とする。同(6)は、文書による原産地の事前教示を取得し、申告貨物が当該事前教示の貨物と同一であることが確認できる場合を、これに当たるものとして扱う。
第8問 計算式 配点2点
正解
13,000
解説
結論
修正申告前の関税額 187,400 円、修正申告後の関税額 327,300 円で、修正申告により納付すべき税額は 139,900 円である。1万円未満を切り捨てた 130,000 円に 100 分の 10 を乗じ、過少申告加算税は 13,000 円となる。
計算
- 判断 端数処理の根拠は法13条の4である。同条は、課税標準について国税通則法118条1項を、関税の額について同法119条1項を準用する。課税標準は千円未満切捨て、関税額は百円未満切捨てとなる。
- 算術 修正申告前の課税標準 2,798,425 円 → 千円未満切捨て → 2,798,000 円
- 算術 修正申告前の関税額 2,798,000 × 6.7% = 187,466 円 → 百円未満切捨て → 187,400 円
- 算術 修正申告後の課税標準 3,410,945 円 → 千円未満切捨て → 3,410,000 円
- 算術 修正申告後の関税額 3,410,000 × 9.6% = 327,360 円 → 百円未満切捨て → 327,300 円
- 算術 修正申告により納付すべき税額 327,300 − 187,400 = 139,900 円
- 判断 修正申告は税関の調査で指摘を受けた後に行われており、更正を予知してされたものである。法12条の2第1項の割合は百分の五ではなく「百分の十」である。
- 判断 法12条の2第2項の加重は、納付すべき税額が当初申告の税額と50万円のいずれか多い金額を超えるときに働く。139,900 円は 500,000 円を超えないので加重はない。
- 判断 法12条の2第3項の5%軽減は、財務省令の要件を満たす電磁的記録又は電子計算機出力マイクロフィルムに記録された事項に係る修正申告に限られる。本問の帳簿は「書面により」備付け及び保存がされているので、軽減は働かない。
- 判断 法12条の2第6項は法12条3項を準用し、加算税の計算の基礎となる税額の1万円未満の端数を切り捨てる。
- 算術 加算税の基礎となる税額 139,900 円 → 1万円未満切捨て → 130,000 円
- 算術 過少申告加算税 130,000 × 10 ÷ 100 = 13,000 円
第9問 計算式 配点2点
正解
1,628,400
解説
結論
関税 997,200 円、消費税 492,400 円、地方消費税 138,800 円の合計 1,628,400 円である。課税標準は品目ごとに千円未満を切り捨て、税額は税目ごとの合計について百円未満を切り捨てる。
計算
- 判断 端数処理の根拠は法13条の4である。同条が準用する国税通則法118条1項により課税標準は千円未満切捨て、同法119条1項により確定金額は百円未満切捨てとなる。消費税は国税なので同法が直接に働く。
- 判断 リンゴジュースは人の飲用に供される飲食料品であり、消費税法29条2号の軽減対象課税貨物として 6.24% による。犬用の飼料は人の食用に供されないもの、ペーパーナイフは飲食料品ではないものであり、いずれも同条1号の 7.8% による。
- 算術 リンゴジュースの関税の課税標準 4,326,258 円 → 千円未満切捨て → 4,326,000 円
- 算術 リンゴジュースの関税 4,326,000 × 22.5% = 973,350 円
- 判断 犬用の飼料は無税なので、関税額は 0 円である。
- 算術 ペーパーナイフの関税の課税標準 544,896 円 → 千円未満切捨て → 544,000 円
- 算術 ペーパーナイフの関税 544,000 × 4.4% = 23,936 円
- 算術 関税の合計 973,350 + 23,936 = 997,286 円 → 百円未満切捨て → 997,200 円
- 判断 消費税法28条4項により、引取りに係る消費税の課税標準は、関税定率法4条から4条の9までに準じて算出した価格に関税の額を加えた額である。品目ごとに課税価格と当該品目の関税額を合計し、千円未満を切り捨てる。
- 算術 リンゴジュースの消費税の課税標準 4,326,258 + 973,350 = 5,299,608 円 → 千円未満切捨て → 5,299,000 円
- 算術 リンゴジュースの消費税 5,299,000 × 6.24% = 330,657.6 円
- 算術 犬用の飼料の消費税の課税標準 1,506,928 + 0 = 1,506,928 円 → 千円未満切捨て → 1,506,000 円
- 算術 犬用の飼料の消費税 1,506,000 × 7.8% = 117,468 円
- 算術 ペーパーナイフの消費税の課税標準 544,896 + 23,936 = 568,832 円 → 千円未満切捨て → 568,000 円
- 算術 ペーパーナイフの消費税 568,000 × 7.8% = 44,304 円
- 算術 消費税の合計 330,657.6 + 117,468 + 44,304 = 492,429.6 円 → 百円未満切捨て → 492,400 円
- 判断 地方消費税は消費税額を課税標準とし、税率は標準・軽減のいずれも消費税額の 22/78 である。百円未満を切り捨てた後の消費税額を用いる。
- 算術 地方消費税 492,400 × 22 ÷ 78 = 138,882.05 円 → 百円未満切捨て → 138,800 円
- 算術 合計 997,200 + 492,400 + 138,800 = 1,628,400 円
第10問 計算式 配点2点
正解
2,527,000
解説
結論
EXW価格に、Mが別払いした金型代金と、Xの工場から輸入港に到着するまでの運送関連費用を加える。延払金利、輸入港での船卸し費用、国内運賃は加えない。課税価格は 2,527,000 円である。
計算
- 判断 金型はXが自ら購入したものであり、Mが提供したものではない。したがって法4条1項3号ロの加算ではなく、Mが輸入取引をするためにXに支払う代金の一部として現実支払価格に含まれる。令1条の4は現実支払価格を「支払の総額」とし、関税定率法基本通達4-2(1)(3)イは仕入書価格のほかに輸入取引をするために支払われるものを含めるとする。
- 判断 延払金利 63,000 円は加えない。令1条の4第4号は、輸入取引が延払条件付取引である場合の延払金利を現実支払価格に含まないとし、関税定率法基本通達4-4は延払金利の額が明らかであるときに除くとする。本問の金利は代金とは別に支払われ、額が明らかである。
- 判断 取引条件はEXWなので、輸入港に到着するまでの運送費用はすべて法4条1項1号により加算する。イの工場から輸出港までの運賃及び保険料は、関税定率法基本通達4-8(3)(4)が「輸出港までの運送費用」を含むとするので加算する。
- 判断 ロの一時保管費用は加算する。関税定率法基本通達4-8(5)イは、工場渡価格の貨物が「船積予定船の到着遅延により」輸出港で一時的に保管される場合の費用を、運送に関連する費用に含める。ハの船積み費用とニの輸入港までの運賃及び保険料も加算する。
- 判断 ホの輸入港における船卸し費用とヘの国内運賃等は加えない。関税定率法基本通達4-8(7)イ・ハ・ヘは、これらを輸入港到着後の運賃等として輸入港までの運賃等に含めない。
- 算術 1,800,000 + 360,000 + 74,000 + 32,000 + 50,000 + 211,000 = 2,527,000 円
第11問 計算式 配点2点
正解
5,138,000
解説
結論
CFR価格に、払戻し後の保険料、引渡し前の倉庫保管料、買手が無償提供した値札の費用を加える。輸入港到着後のコンテナー賃借料と船舶の復旧費用は加えない。課税価格は 5,138,000 円である。
計算
- 算術 CFR価格 2,500 × 2,000 = 5,000,000 円
- 判断 CFR価格には保険料が含まれないので、法4条1項1号により加算する。関税定率法基本通達4-8(4)ロは、損害がなかった場合に保険料の一部が払い戻され、納税申告時の状況により払い戻される額が明らかであるときは、払い戻される額を控除した保険料をいうとする。
- 算術 保険料 80,000 − 20,000 = 60,000 円
- 判断 Yの倉庫での保管は、契約上XからMへの引渡しの前に行われ、費用はMが負担する。関税定率法基本通達4-2(5)は、引き渡されるまでの間に輸出国で保管される場合の保管費用で買手が負担するものを現実支払価格に含めるとする。75,000 円を加算する。
- 判断 値札はMが無償でXに提供し、工芸品に取り付けられている。法4条1項3号イの「輸入貨物に組み込まれている材料、部分品又はこれらに類するもの」に当たり、関税定率法基本通達4-12(1)はこれに商標ラベル、商品ラベル等を含める。取得及び提供の費用 3,000 円を加算する。
- 判断 輸入港到着日の翌日以降のコンテナー賃借料は、関税定率法基本通達4-8(3)イ(ハ)により運賃に含めない。輸入港到着後の船舶の復旧費用は、同4-8(7)ロにより輸入港までの運賃等に含めない。
- 算術 5,000,000 + 60,000 + 75,000 + 3,000 = 5,138,000 円
第12問 計算式 配点2点
正解
3,900,000
解説
結論
契約数量 500 足に対する 20% の数量値引き後の単価 12,000 円が現実支払価格の基礎となり、本邦に輸入する 300 足分を計算する。売手が自己のために行う検査の費用を加え、販売促進費と本邦で作成されたデザインの費用は加えない。課税価格は 3,900,000 円である。
計算
- 判断 関税定率法基本通達4-3は、数量値引きが納税申告の際に確定しており、値引き後の価格が現実に支払われるときは、値引き後の価格を現実支払価格とする。同(1)は、個々の納税申告に係る数量が値引きの適用数量に満たない場合も同じとする。契約数量 500 足に 301 足以上の 20% が適用され、単価は 12,000 円である。単価はCIF価格なので、輸入港までの運賃等は含まれている。
- 算術 輸入する靴の価格 12,000 × 300 = 3,600,000 円
- 判断 関税定率法基本通達4-2の3(1)は、売手が自己のために行った検査に要した費用で買手が負担するものを課税価格に算入するとする。輸入する 300 足分を加算する。
- 算術 検査費用 1,000 × 300 = 300,000 円
- 判断 販売促進費 150,000 円は加えない。関税定率法基本通達4-2(4)は、買手が自己のために行う販売促進等に係る支払を売手に対する間接的な支払に該当しないとする。
- 判断 デザインの費用 500,000 円は加えない。法4条1項3号ニの役務は、令1条の5第3項により本邦以外において開発されたものに限られる。関税定率法基本通達4-12(4)は「実際の作成が、本邦以外の場所で行われたことをいい」、作成者の国籍は問わないとする。デザインは本邦で作成されている。
- 算術 3,600,000 + 300,000 = 3,900,000 円
第13問 計算式 配点2点
正解
3,200,000
解説
結論
売手と特殊関係のない買手への販売は同種の貨物の3件であり、販売数量が最大の 300 台の単価 15,000 円を用いる。通常の利潤及び一般経費、国内運送費用、関税その他の公課を控除した 8,000 円に 400 台を乗じ、3,200,000 円となる。
計算
- 判断 法4条の3第1項1号は、国内販売価格を「国内における売手と特殊関係のない買手に対し国内において販売された」ものに限る。類似の貨物の販売はいずれも特殊関係のある買手に対するものなので用いない。
- 判断 令1条の11第2項は、国内における最初の取引段階の販売の単価が異なるときは「異なる単価ごとの販売に係る数量が最大である販売に係る単価」によるとする。同種の貨物の販売は 100 台、150 台、300 台で、最大は 300 台の 15,000 円である。
- 判断 法4条の3第1項1号イからハまでにより、同類の貨物の通常の利潤及び一般経費、輸入港到着後国内において販売するまでの運送費用、本邦で課された関税その他の公課を控除する。
- 算術 1台当たりの課税価格 15,000 − 3,000 − 2,500 − 1,500 = 8,000 円
- 算術 8,000 × 400 = 3,200,000 円
第14問 択一式 配点1点
正解
5
解説
結論
肢5は法67条の4第1項の文言どおりである。肢1と肢2は、法67条の5の読替えによって届出先が「輸出の許可をした税関長」となることを見落としている。
根拠
法67条の5は、保税地域以外の場所にある特例輸出貨物の廃棄に法33条本文を、亡失に法45条3項を準用する。読替えにより、法33条本文の「税関に」は「輸出の許可をした税関長に」となり、法45条3項の「税関長」も「輸出の許可をした税関長」となる。貨物の所在地を所轄する税関長ではない。
各肢
- ✕ 条文 法67条の5が準用する法33条本文は、読替え後、あらかじめその旨を「輸出の許可をした税関長に」届け出るとする。貨物がある場所を所轄する税関長ではない。
- ✕ 条文 法67条の5が準用する法45条3項は、読替え後、特定輸出者が直ちにその旨を「輸出の許可をした税関長」に届け出るとする。貨物があった場所を所轄する税関長ではない。
- ✕ 条文 法63条1項は、保税運送の対象となる外国貨物から「特例輸出貨物」を除く。特定輸出申告に係る許可貨物を外国貨物のまま運送するのに保税運送の申告は要らない。
- ✕ 条文 法67条の3第1項は特例の対象から「政令で定める貨物に係るもの」を除き、令59条の8第1号は輸出貿易管理令別表第1の1の項の中欄に掲げる貨物を掲げる。この貨物について特定輸出者がいずれかの税関長に輸出申告をすることはできない。
- ○ 条文 法67条の4第1項は、特例輸出貨物が輸出されないこととなったことその他の事由により輸出の許可を受けている必要がなくなったときは、その許可をした税関長に対し、許可を取り消すべき旨の申請をすることができると定める。
第15問 択一式 配点1点
正解
5
解説
結論
肢5は通達「予備審査制について」の提出時期の定めどおりである。マニフェスト等による輸入申告は、関税法基本通達67-4-6が掲げる条件をすべて満たす貨物に限られる。肢2から肢4はその条件を読み違えている。
根拠
関税法基本通達67-4-6は、マニフェスト等による輸入申告ができる貨物を、次のすべてを満たすものに限る。(1)混載貨物運送状に基づく貨物で、定率法14条18号(課税価格の合計額が1万円以下の物品の免税)が適用されるもの。(2)消費税以外の内国消費税の課税対象とならないもの。(3)法70条1項又は2項の規定による他法令の証明又は確認を要しないもの。(4)原産地を偽った表示等がされていないもの。
各肢
- ✕ 条文 定率法3条の3第1項ただし書は、輸入しようとする者が当該輸入貨物の全部について簡易税率表によることを希望しない旨を税関に申し出たときは、この限りでないとする。必ずよらなければならないわけではない。
- ✕ 通達 関税法基本通達67-4-6(1)は、定率法14条18号が適用される貨物に限る。同号は政令で定める物品を除き、定率法施行令16条の3は第61.01項から第61.10項までの物品や第64.03項の物品などを関税率表の項・号で掲げる。所属区分によっては利用できない。
- ✕ 通達 関税法基本通達67-4-6(2)は、「消費税以外の内国消費税の課税対象とならないもの」に限る。酒税、たばこ税、揮発油税等が課される貨物は利用できない。
- ✕ 通達 関税法基本通達67-4-6(3)は、法70条1項又は2項の他法令の証明又は確認を要しないものに限る。法70条2項は、他法令の規定により検査又は条件の具備を必要とする貨物について税関の確認を求める。検査又は条件の具備を要する貨物も利用できない。
- ○ 通達 通達「予備審査制について」は、予備申告の提出時期を「輸入申告予定日における外国為替相場が公示された日又は貨物の船荷証券(航空貨物にあってはAir Waybill)が発行された日のいずれか遅い日以後」とする。
第16問 択一式 配点1点
正解
4
解説
結論
第16部注3は、複合機械と補完的又は選択的な「機能」を有する機械を、主たる「機能」に基づいて分類すると定める。肢4はこれを「用途」と書き換えている。
根拠
第16部注3は、「二以上の機械を結合して一の複合機械を構成するもの及び二以上の補完的又は選択的な機能を有する機械は、文脈により別に解釈される場合を除くほか、主たる機能に基づいてその所属を決定する」と定める。
各肢
- ○ 条文 第4部注1は、「この部において『ペレット』とは、直接圧縮すること又は全重量の三%以下の結合剤を加えることにより固めた物品をいう」と定める。
- ○ 条文 第25類注2(g)は、この類に含まない物品として「貴石及び半貴石(第七一・〇二項及び第七一・〇三項参照)」を掲げる。
- ○ 条文 第40類注6は、第40.04項の「くず」を、ゴムの製造又は加工により生ずるゴムのくず及び切断、摩耗その他の理由により明らかにそのままでは使用することができないゴム製品をいうと定める。
- ✕ 条文 第16部注3が基準とするのは「機能」である。補完的又は選択的な「用途」を有する機械を主たる「用途」で分類するとした点が誤りである。
- ○ 条文 第87類注4は、「第八七・一二項には、すべての幼児用自転車を含む」と定め、その他の幼児用乗物は第95.03項に属するとする。